「遠慮なく」と「遠慮します」を英語で|同じ語なのに正反対

「遠慮なく」と「遠慮します」は、同じ語から出ているのに意味が正反対です。すすめるときは Feel free to、断るときは I'll pass を使います。英語には「遠慮」1語に当たる語が無いので、どちらの向きかで選びます。

場面ごとに分けています。上から順に読まなくても、近い場面から見て構いません。 最終更新 2026-08-26

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場面から選ぶ

遠慮なくどうぞ(すすめる)

Feel free to

相手にすすめるときです。

Feel free to ask me anything.
(何でも遠慮なく聞いてください)

feel free to + 動詞の原形でひとつの形です。
「自由だと感じてよい」=遠慮しなくてよい、という組み立てです。

遠慮します(やんわり断る)

I'll pass.

さそいを断るときです。

A: We're going for a drink. B: I'll pass this time.
(飲みに行くけど — 今回は遠慮しておきます)

★くだけた言い方です。
かたい場面では I'd rather not. のほうが向きます。

申し出をていねいに断る

No, thank you.

ものをすすめられて断るときです。

A: Would you like some more? B: No, thank you.
(もう少しいかがですか — いえ、遠慮しておきます)

thank you を落とさないでください。
No. だけだと、そっけない断りになります。

遠慮しないで(うながす)

Don't be shy.

ためらっている相手をうながすときです。

Don't be shy. Have some more.
(遠慮しないで。もっと食べて)

Help yourself.(自由に取ってね)も同じ場面で使えます。

控える・やめておく

refrain from

かたい場面で「〜はご遠慮ください」と言うときです。

Please refrain from talking during the film.
(上映中の会話はご遠慮ください)

refrain from + -ing の形です。
掲示や案内で使う語で、会話ではあまり使いません。

同じ「遠慮」なのに、向きが正反対

この単元でいちばん大事なところです。

日本語の「遠慮」は、打ち消すと逆を向きます。

遠慮なく どうぞ、してください
遠慮します いえ、しません

英語には「遠慮」に当たる1語が無いので、
どちらの向きかを先に決めてから言い方を選びます。

すすめるFeel free to ask me anything.
断るI'll pass this time.

★日本語を1語ずつ置きかえようとすると、必ず行きづまります。
文全体が、すすめているのか断っているのかを見てください。

No. だけで断らない

ものをすすめられて断るとき、No. だけでは足りません。

× A: Would you like some more? B: No.
そっけなく、拒んだ調子になります。

B: No, thank you.

B: I'm good, thanks.もう十分です

thank you を付けるだけで、断りがやわらぎます。

★逆に、Yes, please. も同じ組み立てです。
Yes. だけより、ずっとていねいになります。

feel free to のうしろは動詞の原形

feel free to + 動詞の原形でひとつの形です。

Feel free to ask.

×Feel free to asking.

×Feel free asking.

to のうしろが -ing にならないところが、
日本語話者のつまずきやすい場所です。

★似た形に refrain from + -ing があります。
こちらは前置詞 from なので、-ing になります。

Please refrain from talking.

×Please refrain from talk.

to のうしろは原形、前置詞のうしろは -ingここで分かれます。

会話で見る

Feel free to ask me anything.

何でも遠慮なく聞いてください。

A: We're going for a drink. B: I'll pass this time.

飲みに行くけれど。— 今回は遠慮しておきます。

A: Would you like some more? B: No, thank you.

もう少しいかがですか。— いえ、遠慮しておきます。

Don't be shy. Have some more.

遠慮しないで。もっと食べてください。

Please refrain from talking during the film.

上映中の会話はご遠慮ください。

Help yourself.

遠慮なくどうぞ。

音声は AI 合成です。作り方は音声についてをご覧ください。

よくある間違い

A: Would you like some more? B: No.

A: Would you like some more? B: No, thank you.

No. だけでは、そっけなく聞こえます。

thank you を付けるだけで、断りがやわらぎます。
Yes, please. と同じ組み立てです。

Feel free to asking.

Feel free to ask.

feel free to + 動詞の原形です。

to のうしろを -ing にしません。

Please refrain from talk during the film.

Please refrain from talking during the film.

from は前置詞なので、うしろは -ing です。

feel free to ask(原形)と
refrain from talking(-ing)で分かれます。

I will pass this time, so I don't want to go.

I'll pass this time.

I'll pass. だけで「遠慮しておきます」が伝わります。

理由を足すと、かえって断る意思が強くなります。
やんわり断りたいときは、短いほうが向きます。

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